調査・研究

生存権の確立

フードバンク仙台は一時的な食料支援に留まらず、貧困の背景にある社会問題を解決するための活動を行っています。現場の活動を通して目の前の生存権を獲得し、貧困は自己責任ではなく社会問題であると世に可視化させる点で意義があると思います。私たちの活動は、貧困が拡大する社会を現場の活動から変えていき、「誰もが普遍的に生存が保障される社会を作る」ためのものです。

設立からのべ1万5000人を食糧支援

フードバンク仙台は設立からのべ1万5000人へ食料支援を行ってきました。失業者や非正規社員のみならず、正社員、大学生にまで食料すら不足する貧困が拡がっており、その背景には、様々な問題が複合的に絡まっています。
例えば、コロナの影響により会社都合で休業になったにも関わらず休業手当が払われずに困窮してしまった、職場でパワーハラスメントを受けて心身の体調を崩してしまい働けなくなってしまった、などの労働問題があります。私たちは、連携している労働組合と共に会社に休業手当や未払い賃金を払わせたり、職場環境を改善したりします。

「生活保護」が受けれない問題

最後のセーフティーネットである生活保護が使えないという問題もあります。生活保護を利用するために役所に行ったところ、「家族に頼れ/若いから働け/車を持っているからダメと違法に追い返されてしまった人からの相談が多々あります。これに対して私たちは、当事者と一緒に役所まで申請の同行をしたり、行政の違法な対応の改善を求めたりします。
他にも、困窮してしまい料金が払えず、電気やガス、水道が機械的に止まられてしまったという方も多くいます。これには、ライフラインが普遍的な権利として保障されずに、お金が無ければ生きるうえで必要なものにアクセスできないという問題があります。私たちは、このようなシステム自体に異議を唱え。政策提言や行政への申し入れなども行っています。

TOP