活動紹介

食品ロスとなっている食料を集め、貧困者に支援していくフードバンク活動は、貧困問題や環境問題という社会問題の解決につながる、大きな意義があります。この活動は、命と暮らしを守る活動であり、権利擁護活動であり、市場経済論理で優劣がつけられ、人間が物や金としてみられる社会への抗いであり、人と自然の共存の在り方であり、そして分け合い助け合う社会づくりの一つの方法だと考えています。

困窮者支援

当団体では、直接、個人世帯から食料支援の依頼を受け付けて食糧支援と生活相談支援をおこなっています。この食糧支援を通して「どこにも相談していない」「そもそも相談先や社会保障を知らなかった」方々へ対して、状況に合った生活相談をおこない情報提供や支援機関の紹介、生活保護申請同行などを行うことができます。私たちは食料支援を入り口として、必要な支援につなぐというコロナ禍において社会的に非常に重要な相談機関の役割を担っています。

生活相談支援

2021年度から「生活相談チーム」を設け、困窮世帯の困難を詳しく聞き取り、生活保護の申請同行、借金の整理のための法律家の団体の紹介、休業手当等の請求のための労働組合の紹介などを行うことができました。2020年度はじっくり相談支援ができた世帯は年間数十世帯程でしたが、今年度は9月だけで延べ20世帯程に相談支援を行いました。そのことで、生活保護以外にも、住居確保給付金、休業支援金などの行政の制度や、債務整理、住居支援、DV被害者支援などについて情報提供し、利用をサポートすることで生活の根本的な改善につなげることができています。引き続き「貧困や飢餓をなくす」ためボランティアを募集し、必要な研修を積み相談対応にあたれる支援体制を充実させて、一人でも多くの困窮者への生活相談支援に力を入れていきます。

フードロス削減・気候変動問題への取り組み

フードバンク仙台では、家庭で不要になる、企業の生産活動で流通できなくなるなどしてそのままだと廃棄されてしまう、まだ食べられる食品を集め、必要な人に提供しています。2020年は約20トン、2021年は約53トンの食品を寄付していただき、食糧支援を行ってきました。それだけ廃棄され焼却されたり埋め立てられたりする食品が減ったことになり、CO2の削減にもつながります。
フードバンク仙台では、現状の活動を続けるのと同時に、もっと人間にも地球環境にもやさしい、全く新しい食料のあり方を目指すため、海外の事例や食料システムを検討する研究会を継続的に開催し、新しい実践を模索しています。

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